イカ(もっと詳しく見る)

 

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イカ(スルメイカ・アカイカ・アメリカオオアカイカ)
機能性成分
タウリン 

 

  タウリンの血圧降下作用は、脳卒中を発症するネズミ(SHRSP)を用いた実験で、その効果や作用の仕組みが研究されてきた。食餌にタウリンを加えた群の動物では血圧上昇抑制と顕著な延命効果が認められている。ヒトにおける臨床成績も得られている。また、タウリンは胆汁酸排泄を促進する作用があり、コレステロールの体外への排出が増えるため、血液や肝臓中のコレステロールレベルが減少する。

 

イカスミ 

 

  近年、イカスミより新規のイレキシンペプチドグリカンが分離され、それを含有する画分に、Meth A腫瘍細胞移植マウスに対する強い抗腫瘍活性が見出された。イレキシンペプチドグリカン画分には、イカスミ色素の合成反応を促進するチロシナーゼ活性が、多量存在することが認められている。抗腫瘍活性をイレキシンペプチドグリカン画分、チロシナーゼ画分及び両成分を含む画分について検討がなされ、その結果、全てに増殖抑制活性が認められたが、特に両成分を含む画分に、最も高い抑制作用が観察された。

 

EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)

 

  国の栄養所要量(第6次)では、不飽和脂肪酸の中の約20%程度をn-3系脂肪酸で摂取することが望ましいとしている。
 イカ(アルゼンチンイレックス)の肝臓中の脂肪酸含有量を、肝臓重量(9~160g)の異なる個体で比較した調査では、肝臓重量が増大するにしたがいDHAは減少する傾向が認められたが、EPAはほぼ一定であり、DHAと挙動が異なっていた。

 

ペプチド 

 

  イカ肝臓の自己消化物には、ACE阻害活性が認められ、さらに、塩辛を模して作成したイカ胴肉と肝臓の自己消化物では、消化に伴いACE阻害活性は顕著に上昇した。自己消化物よりACE阻害ペプチドが単離され、それらのアミノ酸配列およびIC50はそれぞれ、Tyr-Ala-Leu-Pro-His-Ala(9.8μM)、Gly-Tyr-Ala-Leu-Pro-His-Ala(27.3μM),と推定された。
 また、イカ胴肉消化物は低濃度ではBHA(酸化防止剤)とほぼ同程度の抗酸化活性が認められた。活性はHPLCで分離されるペプチド画分に認められ、そのアミノ酸組成はシステイン含有量が高かった。

  

セラミド化合物 

 

  スルメイカの内臓や食品加工の過程で大量に廃棄されている“皮”のセラミド化合物「スフィンゴ脂質」について、化学構造解析を行った結果、セラミド2-アミノエチルホスホン酸(CAEP)、スフィンゴミエリン(Sph)およびセレブロシド(CMS)が多く含まれていることが明らかになった。

利活用、応用の方法、用途など

  イカ加工品についてタウリン含量を調査した結果、生イカに比べ少なくなっているが、他の食品よりはるかに多く、加工品も有用なタウリンの供給源と認めることができた。

 

  スルメイカの内臓や皮に大量に存在するスフィンゴ脂質画分からは、極めて純度の高いセラミド化合物(スフィンゴリン脂質およびスフィンゴ糖脂質) を得ることができるので、これら成分を売りとした化粧品や商品等をターゲットとした「高付加価値素材の開発」を行うにはバイオリサイクルの観点からも最適の材料であると考えられる。

研究機関

八戸工業大学 バイオ環境工学科
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